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NORADのサンタ追跡ミッション 米軍とカナダ軍は子供達のために本気を出します

ミリタリー

みなさんは、クリスマスイブに世界中の子どもたちがサンタクロースの現在地を追跡できる公式サービスが存在することをご存じでしょうか?

この記事で紹介するのはアメリカとカナダが共同で運営する防空組織NORADが実行するサンタクロース追跡ミッションです。

この取り組みは単なるお遊びではなく、冷戦時代の防空体制、最新のレーダーや衛星技術、民間企業やボランティア、軍の協力といった要素が複雑に絡み合った、70年以上続く異色のアウトリーチ活動でもあります。

・NORADって何?
・なんで軍がサンタを追跡するの?
・どんな装備や技術を使ってるの?
・日本からでも参加できるの?

まで、順番にわかりやすく解説していきます。

NORAD ノーラッドとは?

NORADとは、北米航空宇宙防衛司令部(North American Aerospace Defense Command)の略称です。

NORAD

アメリカとカナダが共同で運用する防衛組織で、主な任務は以下の3つです。

・北米大陸上空の航空監視
・弾道ミサイルの早期警戒
・有事における領空防衛


つまり本来は、敵国からのミサイル発射や軍用機の接近を監視する、極めてシリアスな防衛機関です。

そのNORADが、年に一度だけ行う特別任務がサンタクロース追跡ミッションなのです。

サンタクロース追跡ミッションについて

ここで改めて、NORADは普段どのような任務を行っている組織なのかを整理しながら、
サンタ追跡ミッションについてどのような活動が行われるのか見ていきましょう。

北米航空宇宙防衛司令部ーNORADは、アメリカとカナダが共同で運用する防衛司令部で、24時間365日、北米大陸を守るために活動しています。

NORADの主な活動は、大きく分けて次の3つです。

① レーダーによる航空・宇宙監視
② 衛星による赤外線監視
③ 戦闘機によるスクランブル

レーダーによる探知

まず中心となるのが、広域レーダーによる監視活動です。

アラスカからカナダ北部にかけて配置された
「北方警戒システム(North Warning System)」
と呼ばれるレーダー網が、北極圏方面から接近する航空機や飛翔体を常時監視しています。

これにより、正体不明の航空機、長距離爆撃機、巡航ミサイルなどを早期に探知し、対応につなげます。

サンタ追跡ミッションでは、このレーダー網を使って「北極点を出発したサンタのソリ」を最初に探知します。

早期警戒衛星による監視

次に重要なのが、宇宙からの監視です。

NORADは、弾道ミサイルの発射を探知するための、赤外線警戒衛星を運用しています。

NORAD

弾道ミサイルが発射された瞬間に生じる強烈な熱反応を、宇宙空間から捉え、数分以内に警報を出す、極めて重要なシステムです。

サンタ追跡ではこの仕組みを転用しています。

サンタクロースのソリを引くトナカイは全部で9匹で名前は

ダッシャー
ダンサー
プランサー
ビクスン
コメット
キューピッド
ドナー
ブリッツェン
そして先頭のトナカイのルドルフです。

ルドルフは赤鼻のトナカイとして有名で、その赤く光る鼻でサンタクロースを導いています。

NORADの赤外線警戒衛星はトナカイ、特にルドルフの鼻が発する特異な赤外線反応を警戒衛星が捉える事ができます。

戦闘機のスクランブル発進

そして3つ目が、戦闘機を発進させるスクランブル任務です。

レーダーや衛星で正体不明の飛行物体を探知した場合、NORADは空軍基地から戦闘機をスクランブル発進させます。

目的は撃墜ではなく、目視による識別、無線による呼びかけ、進路の確認といった対応です。

サンタ追跡ミッションでは、このスクランブル発進をサンタクロースのソリを安全にエスコートするために行います。

まず初めに、カナダ空軍のCF-18がアメリカ大陸への到着を歓迎します。

そしてアメリカ空軍のF-15、F-16、F-22、F-35などの戦闘機がエスコートし、パイロットはサンタのソリと並走し、翼を振って、サンタクロースは手を降って挨拶するのが毎年の恒例となっているようです。

有名企業からの支援や寄付 ボランティア活動

NORADのサンタクロース追跡ミッション最大の特徴は、巨大なミッションスケールにもかかわらず、政府からの資金投入は最小限に抑えられています。

軍人、軍属、その家族や地域ボランティア、およそ1000人規模が無償で参加し、こども達からの電話対応などにあたります。

さらにサーバー、地図、通信インフラはマイクロソフトや数々の民間企業の寄付や、技術提供によって成り立っています。

NORAD
NORAD

まさに「軍事 × 民間 × ボランティア」が融合した世界最大級の非営利アウトリーチ活動と言えます。

サンタ追跡ミッションの経緯

では、なぜこのような活動が始まったのでしょうか。

始まりは1955年、冷戦のまっただ中でした。
当時のアメリカでは、ソ連からの爆撃機や核攻撃への警戒が続き、防空司令部は常に緊張状態にありました。

その年のクリスマスイブ、新聞広告に掲載された「サンタクロース直通電話番号」に誤りがあり、子どもたちからの電話が防空司令部に直接かかってきてしまいます。

電話を受けた当直将校は、核攻撃に対する警戒任務のさなか、電話した子どもたちからの、プレゼントの要望を聞くことになってしまいました。

子どもがサンタさんではないことに気づくと、当直将校はとっさにこう答えました。
「レーダーで調べたところサンタは今、北極から南に向かって移動中だよ」

この対応は上官にも伝えられ、司令部内で「せっかくなら正式にサンタを追跡して発表しよう」という流れが生まれます。

こうして、防空システムを使ってサンタの現在地を伝えるというサンタクロース追跡ミッションが定着しました。
この出来事は、単なるユーモアでは終わりませんでした。

核戦争の恐怖が日常にあった時代に、防空任務にあたるレーダーや指揮所が「子どもたちのために使われる」という体験は、社会に強い印象を残しました。

以降、ラジオ、テレビ、インターネットと時代に合わせて形を変えながら、サンタ追跡ミッションは毎年続けられてきました。

現在では、70年以上続く伝統的なイベントとして、世界中の子どもたちに親しまれています。

自衛隊はサンタクロースを追跡できる?

日本の自衛隊はサンタクロースに対してどのような対応をしているのでしょうか?

調べたところ、自衛隊がサンタクロースに対してスクランブル発信と行ったという記録は確認できませんでした。

航空自衛隊においても防空警戒、レーダーや早期警戒機の運用という点では、NORADと非常に近い任務を365日、24時間常に行っています。

戦闘機によるスクランブル発進など、警戒活動は通常であれば防衛省や統合幕僚監部から発表されます。

統合幕僚監部
統合幕僚監部

自衛隊においても、きっと米軍などとも緊密な連携をとっているはずなので、サンタさんはスクランブル発進する対象ではないとの判断がされているのでしょう。

日本からでもサンタ追跡ミッションを見れるよ

このサンタ追跡ミッションは、
日本からでも誰でも無料で参加できます。

日本語対応の公式サイト、スマートフォンアプリなどにアクセスすることができます。

Official NORAD Tracks Santa
https://www.noradsanta.org/ja/

(Android)スマホアプリ
https://play.google.com/store/apps/details?id=org.norad.santa&hl=ja&pli=1

(iOS)スマホアプリ
https://apps.apple.com/jp/app/norad-tracks-santa-claus/id1181633163

クリスマスイブには、リアルタイムでサンタの現在地が表示され、世界中の都市を巡る様子を見ることができます。

まとめ

NORADのサンタ追跡ミッションについて、解説してきました。

クリスマスイブ当日には、公式サイトやアプリから、リアルタイムでサンタの移動を見ることができます。

お子さんがいるご家庭では、ぜひ一緒に見てみてはいかがでしょうか。

「今どこを飛んでるんだろう?」「どうやって見つけてるの?」
そんな会話をしながら楽しめる、ちょっと知的なクリスマスイベントでもあります。

ただし当局はサンタさんは、こども達が寝ているときだけ訪れると警告しています。

サンタさんがあなたの家を通り過ぎないように、子どもたちを早めに寝かせてあげてください。との忠告もあります。

よい子は12月24日には早く寝るようにしましょう。

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